作品未満。

■ トウフ ■




■ トウトウ ■

好きな店が閉店してしまった。言い表せない透明な嵐が心を通りすぎる。 もう心が折れた日に救ってくれる場所はなく、再度探しに立つのも億劫で、泣きたくても泣けないし、泣いたところで何か、その事象が良くなるわけでもない。残念なことに。 それでも生きていかなきゃならないなんて、なんで?どうして? とにかく生存するために、当面の目標をたてて生きる意味なんて考えないようにする。それ位しかない。 愚痴を言ってスッキリできればいいんだけど、吐き出した所で誰がなぐさめる訳でもなく、本当に好きだった。せめてお礼の手紙を送りたい。死なせてくれなくてありがとう、と…。

■ 閉じまち ■

世界から隔絶された街のはなし。車で行き止まり。歩けばまだなんとかなる。 はしのした。 だから住人はちょっと遅れている。 どのくらい遅れているのかというと、ジャンプが1週間遅れ程度。べつに不便ではないが、学校での話題について行けない。橋の上に出て、歩いて10分程度のコンビニに行けばいいのに植原は1週間遅れでいいとかぬかしやがる。

■ ドッペルゲンガーの殺人 ■

警察に捕まった。 身に覚えのない殺人容疑。しかし、証拠があると譲らない刑事に、証人としてその日一緒にデートした彼女を呼ぶ。 デートコースだったイタ飯屋前の道路に設置された防犯カメラには、確かに店に出入りする二人が映っている。 刑事から特別だと見せられた犯行現場のカメラ。そこに映っているのは紛れもなく自分だった。 ドッペルゲンガー…?? 後味も悪く署を後にすると、1人の男に待ち伏せされていた。

■ 囲われのインエ ■


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