作品未満。

■ 魔女ラクタカーヨ ■

テイラ川のラクタカーヨといえば、王国の者なら誰もが一度は名を学ぶほどの大魔女である。 彼女は、雨季のたびに氾濫する暴れ川として有名だったテイラ川を、現在のような蛇行するゆるやかな川に変えたのだ。その功績は歴史の教科書にも載るほどであった。 そんなラクタカーヨは、暴れ川時代に住んでいた場所に今でも居を構えている。百才を超えてなお若々しい美貌を保ち、たまに訪ねてくる相談者の相手をしてのんびり過ごしている。  そんなある日、城下の繁華街に出かけたラクタカーヨは、六枚羽の天使エブラ族の少年を買い取った。

■ ラブ・ピース ■

「こんにちは。何を占いましょうか。え?恋占い?それは……、はい、500円で結構です。占いましょう。ただし忘れてはいけませんよ。運命は切り開けますが、宿命は……、変えられないということを。」 青北吉良の、三丁目の、神社のちょっと小道に入った所に、妙な占い師が座っている。 彼女はハートの形のピースをお客に渡すのだ。 きくと、仏教でよく見かける散華(さんげ)を二枚組み合わせたものらしい。 今日もお客がやってくる。 ラブのピースは二枚の華よ。散る恋、咲く恋、今宵はどちら。

■ ランゴフ旅行記 ■

ランゴフの円相場は、1セシスあたり540円。観光に行くなら今でしょ! という謳い文句につられて行き着いた先は、うだるような暑さの黒人の国であった。 しかも古いアラブ系で、主人公女性二人は顔を出した事により逮捕される。 釈放されたと思ったら番組に出演するハメに。更にそのせいで顔が知れ、多数の黒人に求婚される事態に。予約していたチャーター機はストライキ。 絶体絶命のピンチに、二人の前に現れたのは、黒づくめの怪しい集団だった。

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