紗天人形綺憚





  @紗天人形綺憚Y本編 96話ダイジェスト


 プリッツ編 2。
 
 
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 ダイジェスト 97話へ続く。
 
 
「このままでは「彼」の言う通りになる」

 若かりし頃の赤銅矢有我の言葉(90話)が、気が変わるきっかけとなった。
 
 
「私は彼を喰った」
 
 完全なる神域の森のヌシとして、どのような理由であれどのようなやり方であれ、山を蹂躙した者を粛清する。
 それが本能であった。
 だが、器を半分にわけられたカムイは身の内に優しさを生み、父親のあとを追って半分の器を継承した氷雨は衝動に身を持て余してしまう。いつもイライラしているのは、精神が器に耐えられないから。ヒサメは賢者でもないし。
 そんなヒサメがなぜ、最後の神域……現在唯一の自治区域……北浦の管理を任されているかというと、やはり閉竹ケイの息子、という点が大きい。また、赤銅矢弥彦の工房に出入りできるのは、北浦が誕生したという事実を汲んだ赤銅矢有我が融通したため。
 紗天人形綺憚は「半分」がテーマのひとつなのだけれど、終盤にこの話を持ってきたのは本当に良かった。本当は30話くらいでやってしまう予定だった。



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