魔法媒体・ヒトカタ(人形)に関係する用語。
「バインド固定」
紗天の人形を制作する上で最も重要な動力の設定の事。
相反するふたつの素材を一つの玉に組み入れ、そのぶつかりあいで動力とするのが紗天人形の主な特徴。
既に死んでいる絽地、生物そのものの織井と違いたび重なる魔法使用でバインドが崩れると壊れてしまう。
「骸化(ガイカ)」
サテンの人形を動かすための、電池のような役割を担うバインド。
それが崩れ、うまくエネルギーが供給されなくなると骸化が起こり、最終的に動かなくなる。
第1話にて
「バインド固定過程にそもそも問題があるのではないだろうか」
と弥彦さんが言っているのも骸化の話。
「口頭呪の種類」
固定キー(従来の紙や石・床に記された文字呪と完全呼応するもの)
固象キー(人形にセットできる。五十音やABC,数字など)
抽象キー(人形にセットできる。助詞や装飾語など)
具象キー(人形にセットできる。品詞や名詞など)
「キージャミング」
人形にセットされたキーを、相手方に解読されないよう、言葉を混ぜてかく乱する事。
・その日狩人は→その「ひかり」うどは→光
・夜空も見ず海鳥は→よぞらも「みずうみ」どりは→湖
・海鳥は鳴き→うみどり「はな」き→花
「ル王」
高校生時代の弥彦が作った、うさぎのような人形。
絽地の眼球を持ち、その膨大なアーカイブの95%以上を人間風に喋る事に費やしたが、絽地の眼球のメモリを考えると、残り5%で現存する古典文字呪をほぼ網羅できる。
作ったきっかけは単純に一人で幽閉されて喋る相手が居なかったから。
シンカイを作るまでは永遠の人形に一番近かった。
本編現在では、ル王は由ノ原江入の持ち物になっている。
「デッドマン」
五聖祭でレイゴとルカが組んで発表した人形。
地面に落とすことで予備発動して除外陣を出現させる人形だが、二人が組んで発表した新作は、この予備動作を従来の1.5倍にし、口頭呪への反応を早めることに成功した。
「人形二体演算」
紗天人形には、一体で行う単体演算と二体で行う二体演算がある。
単体演算は全ての反応を人形一体で行うのに対して、二体だと色々便利。
・口頭呪AとBを出し、それぞれの人形で別な種類の魔法を発動させる複式入力が可能
・人形を連結し、口頭呪Aの魔法を二体で演算することで強大な範囲で展開できる
・一体を伝速特化型、もう一体を演算特化型の人形にすることで発動の速度が急速にあがる
などなど。
ただし、人形に金がかかる事や演算等の勉強が大変な事もあり、二体演算を主力として使っている魔法使いは非常に少ない。
世界中で千人いくかいかないか位。
「人形見仕合(ミシアイ)」
青銅弓に代々伝わる、後継者決めの仕合。
3つのテーマを全て含んだ新作人形の出来栄えを競わせる。
点数は、参加者が自分以外の人間に公平に投票する方式。
厳しい決まりがあり、公平は保たれている。
青銅弓家では、弟子でも優秀になれば受け継ぐことができる。
政府によって戸籍の制度ができてからは、見仕合に勝ったのが本家ではなく他の家の弟子であれば、養子という形で家に入った。
本編での当主・青銅弓ユイコは、もともと親戚筋の子供であったが人形見仕合で勝利し養子となった。
本当の親と血の繋がった妹は、3人とも事故で亡くしている。
その事故は、見仕合で負けた青銅弓関係の人間の仕業ではないかと噂されているが、真相は闇の中。
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