◆『紺さんが言うならそうだ』は、第9話21Pで出ている言葉
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◆烏崎山の頂上にアーク灯を設置したのは、書籍や言い伝えでは「電気技師がシャレでつけた」「工事関係者の思いつきで」「面白かったから」という風に伝わっている。今日まで残っている技師の名前は伊藤清次郎しかなく、また、伊藤の幼少期からのぶっとびエピソードの数々を拝読した結果、こいつが戦犯だと確信するに至った。ただ一応、個人的な考察だと山をはさんだ向こう側の水門からでも発電の様子を見えるようにして、水門開閉を指示したのではないかと考えている。
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◆形代(かたしろ)とは人間の厄を移す人形のこと。通常は人の形を模した紙を使い、厄を移して燃やし祓う。着物の合わせが右前(死者の向き)なのは、彼は厄の形代であり「影隠(かげおに)陰鬼」――この世のものではないと見なされているから。
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◆警察の制服は7月1日から夏服なのだが、何も模様がない白い服でつまらないので、衣替えは旧暦の7月1日からという設定にして黒い冬服のままにしている。
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◆大泉旅館亭主・大泉梅次郎は、闊達なアイディアマンであったと伝えられている。鉄道の利用価値にいち早く気づき、まだ建設前の段階で自分を担保に駅前の土地を確保し停車場支店を建てた。のちに洋風に改装して「仙台ホテル」と名を改める。大泉の表紙のキセルの持ち方は、博徒がよくする持ち方。これは停車場支店の逸話自体が大博打だと感じたため画に落とし込んだ。
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◆扉絵は国分町警察署。明治17年の絵地図には門柱表札「宮城懸警察署」と描かれてるが、この時期の宮城県はまだまだ伊達藩「城下町仙台+その他の宮城郡」といった意識が強かったと推測されるため、作中での名称は県警察本部ではなく「国分本署」としている。
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◆祓へ給ひ清め給へとは、祓詞の中の一節。祭儀の最初に読まれる基本的な言葉。
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◆こんやろっこ→この野郎っ子(仙台弁)→(標準語)このお子ちゃまくん。宮城以北では小さくて可愛らしいものに対して語尾に「こ」をつける。
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◆Parce que tu es mon oeuf d'or(フランス語)→(日本語)お前は俺の金の卵だからな
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◆時期の旬はカレイやイワシ。カレイについては、宮城は365日なにかの種類のカレイがあがるため、よく食卓にのぼる。
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◆十符(とふ)というのは細長い葉で、乾くと独特のまだら模様が浮き出る(らしい)。これを編んで様々な工芸品を売っていた。現在では生産されていない。
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◆夏越しの大祓は1年の半分が過ぎた6月30日に、年越しの大祓は12月31日に行う。現代では年越しの方しか知らない人が多いが、実は現代でも6月30日に祓をやっている神社は多い。
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◆国見別邸の大きさや窓の参考は、現存する宮城県榴ヶ岡公園内・旧歩兵第四連隊兵舎。
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◆「かつては馬車で三泊四日」のくだりは、五泊六日と書かれている書籍もある。これは、徐々に鉄道を延ばしていったためと思われる。
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