■ 課題詩 ■

■ 「Psalm(飯吉光夫:訳)」 パウル・ツェラン ■

 誰でもないものが僕らをふたたび土と粘土からこねてつくる、
 誰でもないものが僕らの塵に呪文を唱える。
 誰でもないものが。

 たたえられてあれ、誰でもないものよ。
 あなたのために
 僕らは花咲くことを願う。
 あなた
 にむけて。

 僕らはこれまで
 ひとつの無だった、いまも無であり、これからも
 無のままだろう、花咲きながら――
 無の、
 誰でもないものの薔薇。

 魂の透明さを持つ
 花柱、
 天の荒涼さを持つ
 花粉、
 茨の上方で、おお茨の
 上方で僕らが歌った真紅の言葉のために
 紅の花冠。

■ 泥の再生 ■

【誰でも簡単! ゴーレムの作りかた】


1 序文 「まじない」

 死んでしまったあの人を生き返らせたい……そんな思いに、誰もがかられたことがあるでしょう。
 死んでしまったあの人を、ゴーレム(人工人間)として生き返らせてみませんか?
 なに、簡単なまじないです。
 ユダヤ教のラビ(導師)により受け継がれた伝統的なもので、決して胡散臭くはありません。
 さぁ、次の物を用意して……。


2 準備するもの 「土と粘土」「ぼくらの塵」

 土と水……泥で人の形を作ります。さしずめ粘土人形といったところでしょうか。
 骨……焼かれて塵になった、ぼくらの大切な人の――あの人の――骨をひとかけ。心臓部分に埋め込みます。
 紙……『AMTh(emeth)真理』と書いた紙を、粘土人形の額に貼り付けます。

 さあ、これで準備は万端。
 あとは復活の呪文をとなえるだけで、あの人が帰ってくるのです。


3 もし復活が失敗したら 「誰」「無」

 とはいってもゴーレムは、あなたのことを誰かも分からず、襲ってくる事がままあります。
 不完全な形のゴーレムは、完全系である人間になろうとして襲い、そして喰らうのです。
 そんな時でも大丈夫。
 アフターケアは万全です。
 あなたは多少苦労するかも知れませんが、額の紙の『AMTh(emeth)真理』のAを切り取るのです。
 すると『MTh(meth)死』になるため、ゴーレムは元の土の塊に……無に帰すでしょう。


4 補足事項

 ゴーレムは、ヘブライ語で「作りかけの未定形のもの」「胎児」などの意。
 旧約聖書「詩篇」第139篇16
 「胎児であったわたしをあなたの目は見ておられた。」
 という言葉で「胎児」と訳されているのが、ゴーレムという単語。

 ゴーレムの作り方には諸説あり、泥以外でも作れる。

 身体に呪文を刻むパターンもある。
 その場合は
 旧約聖書第二章の出エジプト記 14章第19節を縦書きで下から上に書き、
 左側に第20節を上から下に、左側に第21節を下から上に書いたまじない
 『Shem ha mephorash(神の名)』
 を刻む。
 むしろこっちを書いた紙を口に入れるパターンもある。

 ここでは心臓に骨を少し入れるという行為を採用したが、
 骨を入れないままでも動くらしい。
 死体をそのまま使う方法や、骨を全て用意して泥をかぶせるという方法もある。

 だいたいの伝承ではよく狂って暴れる。
 頭の中身は泥だけに、あんまり賢くはない。

■ 飯吉光夫訳・解釈・歌うラビ ■

1連

 ラビ――誰でもないもの――彼らの名は「ラビ(導師)」でありそれ以上でもそれ以下でもない。
 人の、神の、悪魔の、その真の名前を口にするのはラビ以外の者であってはならない。
 使役される者は、ラビに真の名前を知られたり。


2連

 再び目覚める。
 生を受け、奥底から湧き上がってくる魂の細胞分裂は、早送りした花の開花によく似ている。
 死してなおラビが求め、ラビに求められる者よ。
 あらたなる主人への忠誠。


3連

 本来ならば死に絶えたあと、ひとつの無としてそこに漂う存在であった。
 繁り、無数に咲く薔薇のように。薔薇はひとつでも薔薇であり、薔薇はすべてを含めて薔薇である。
 ぼくらは一人でも死という名前をもち、また、この世にいない人間は全て死という名前を持つように。
 0+0+0+0+0+………0+0=0、つまりひとつでも無であり全てが無なのだ。
 そう、
 永遠に無でありつづけるだろう――ラビが求め、起こしさえしなければ……。


4連

 魂という、これ以上削ぐことのできない真理を持つ紙を、花柱のように額に置き、
 一度は天に召されんと灰になった、花粉のような骨を心臓に埋め、
 棘にも似た文様がかこむ、魔法陣のうえで、おおそのうえで、
 ぼくらが――交わるのだ! ラビは無と交わり、この世にそれを呼びもどす――歌った、
 泥の人形に、ことばは真紅の血管となり――血が通う。赤い、赤い、

 花咲くように転生した魂が起き上がる。
 ボトボトと魔法陣に落ちた頭の泥が、花弁のように見える。

■ Psalm機械翻訳一覧 ■

【エキサイト翻訳】

 誰も、地球と粘土から私たちを再び練りません。
 誰もunsernほこりについて議論しません。
 誰もない。
 Du.Niemandが誓われます。
 あなたのためにzuliebを望みます。
 私たち、bl?hn
 あなた
 に反して。
 無
 wir.sindがwir.werdenだった場合、私たちはn.花のままです:
 Nichts-.die
 Niemandsrose。
 石筆魂の光
 天荒廃したフィラメント。
 王冠、赤
 Purpurwort.dasから、私たちは歌いました、とげの上のo。


【Google翻訳】

 地球と粘土のうち、再び誰も練りません当方、
 誰も私たちのほこりを説明しません。
 誰もいません。

 、あなたに誰も賞賛しない。
 お酒にしますか
 我々が咲き
 あなた
 反対。

 何も
 我々は、されていた
 私たちは、咲く残る:
 何もない、
 誰も上昇しません。

 とともに
 スタイラス魂の光、
 雄しべ荒涼とした空、
 赤い王冠
 私たちが歌った紫言葉
 Oについて、約
 マンドレル。


【Yahoo!翻訳】

 誰も、地球と粘土から二度と我々を練りません
 誰も、我々のちりを検討しません。
 誰もない。
 あなた(誰もない)は、誓われます。
 あなたは、zuliebに必要とします
 我々が、bluhn.です
 あなた
 反対はそうします。
 無
 我々がそうであるならば、我々がそうで、なる
 我々は残ります、花:
 この無−この
 Niemandsrose。
 で
 魂明るく石筆
 天国寂しいフィラメント
 冠赤
 紫の語(我々は歌いました)から
 オーバー、終わったo
 とげ。


【Infoseek翻訳】

 誰も地球と粘土から二度と我々を練りません、誰も我々のちりを検討しません。誰もない。

 あなた(誰もない)は、誓われます。あなたは、bluhnを我々にしてzuliebにもらいたいです。あなたは、反してそうします。

 我々は無でした、我々はそうです、我々は残ります、花:この無−Niemandsrose。

 魂明るく石筆、天国寂しいフィラメント、紫の語からの冠赤、それで、我々は、もう一度、とげの上にoを詠唱しました。


【livedoor翻訳】

 誰も地球と粘土から二度と我々を練りません、誰も我々のちりを検討しません。
 誰もない。

 あなた(誰もない)は、誓われます。
 あなたは、bluhnを我々にしてzuliebにもらいたいです。
 あなたは、反してそうします。

 我々は無でした、我々はそうです、我々は残ります、花:この無−Niemandsrose。

 魂明るく石筆、神寂しいフィラメント、紫の語からの冠赤、それで、我々は、もう一度、とげの上にoを詠唱しました。


【WorldLingo翻訳】

 だれも私達を地球練らないし、ロームは、
  誰でも私達の塵を論議する。
 だれも。

 、誰でも賞賛されない。
 zulieb私達は
 bluhnがほしいと思う。
 あなた
  に対して。

 何でも
  私達、であり私達、私達
  残りでなく、開花する:
 何も、
  だれも上がらなかった。

  スタイラスの精神明るを使って、
  塵の糸の空野生、
  私達が
  歌ったとげ上のoへの
  マゼンタの単語の
 王冠の赤。