■ 501-510 ■

冬霞む記憶このまま彼方まで

湖に冬霧深くしずむ恋

あの日と同じく風花遠く見ゆ

寒椿はだしで五輪ふみつける

冬枯れた鉢植えココからココまで

鯨肉こどもに食わせて我食わず

鴨鍋も子供に食わせて我食わず

寒雀尻目に入る精米所

狼のごとし目をしたギャンブラー

枯芝を走る犬が超怖い

■ 511-520 ■

道草をくう子供らに春一番