■ mai zd uru utu si zd uka ■


■ 51 ■

 そうかな
 雪と 雨は ちがうさ

 僕は氷点下がほしいんだ

 傘をささなくて済む
 積もって消える 氷点下を


 雨は青 雪は白 蒸気は透明で 僕は色


■ 52 ■

 お母さんのひざまくら
 ガラス越しの午後の陽射し

 お父さんの呼び声
 電話越しの心の色

 一人暮らしの部屋は寂しい
 でも
 大切なものを胸に抱いて
 今日も大丈夫

 生きていける


■ 53 ■

 魅惑の朱い花びら 惑星の真理

 音の繋がりに戸惑いながらも
 言葉の美しさに惑わされ
 瞳を閉じ 風にゆれる


 いつまでも

 儚くはいられないけれど。


■ 54 ■

 人は何の為に生まれてきたのだろうか。
 俺は何の為にココにいるのだろうか。

 お前のように 何も考えずに
 生きる為だけに この世に居られればイイのに。

 それとも何?

 俺にも何か意味があると?
 生きているコトに意味があると?

 いつからそんな口をきく様になった。
 俺のギモンに答えられるのは俺だけだ。
 口出しするな。

 どんなに 悩んで 逃げて 絶望して

 この迷路に迷い込んでしまったか。
 俺のキモチがお前に分かるか?

 だから必ず、
 「答え」を見つけ出してみせるから。
 待ってろよ。


■ 55 ■



■ 56 ■

ハクダ おそろしい夢に
モヤイをくくっておきなさい

シロヒの四季 i を背にすれば
どうにかこうにかなるでしょう

やらいでおかなば記される
遠き十五の水脈(みお)を寄せ
モッコの啼く山きたにして
ジュウジ ジュウジとつきましょう

カナエな庭の
うつろな船に
蜘蛛を放しておやりなさい

イロマの香魚(あゆ)も
せせいたガレも
そのうちしずかになるでしょう


■ 57 ■

 許容の範囲を超えないならね
 笑って

  「いいよ」

 言って
 許容の範囲を超えないならね


■ 58 ■

 一緒に、笑おう。

 真っ直ぐ、かわいく、ひまわりのように。

 つないだ手、暖かくて
 きらきら七色に光って
 そのとき、
 大切な人なんだって、思ったよ。

 だって、心友だもん。
 私と友達になってくれて、ありがとう。


■ 59 ■

 真っ赤な傷は癒え
 かさぶたを経て古傷となる

 戦争を経験した戦士たちの記憶には

 それでも
 あの刹那の緊張が
 鮮やかに残っている

 背中の勲章が
 癒える時はもうない


■ 60 ■

 元気と弱気のちょうど あいだ
 笑顔と泣き顔のちょうど あいだ

 ぴゅう
 ぴゅう

 口笛をふきながら

 平気だって顔して歩く秋風

 ちょっとの あいだ
 空を見上げて思う事

 うん

 何でもない 平気



--Presentation by ko-ka--