■ mai zd uru utu si zd uka ■


■ 151 ■

 母の影がない
 とっくに 忘れなければいけなかった


 嘘をつかれた
 痛い
 耳許にふうと楓の音

 気まずさにはたとすれ違い

 葦の
 八重の


「お前は嘘つきだ!」


 とても
 痛い病気にかかった
 親指を動かせば 彼の嘘が とらえる


■ 152 ■

 シャルアンメルニが間違っても
 鎮座しつづける荘厳な玉座は今も 悪夢の続き
 病気なんてものは皆 一度は罹るものです

 君が守るぶんの
 あの日のゆきから 中から
 迷うことなく終わらせたくて
 まっかな恋を塗りつぶす

 彼が死んだら僕はギゼンシャになる
 そのクーピー
 哀れな古い王よオークションに出されるものに
 まぁ あんまり 気を落とさないことです

 しかし選んでしまえばブラフマン
 データ自体のランクは所詮この程度だが
 閉じる知る落ちる踊れよ 記号と

 この世で美しいとおもう
 数字から意味を 深緑色を選んだ
 痛風に悩まされている 夢から覚めたら
 100色の過去ともオサラバサ!!

 価値は君が 決めてくれたまえ


■ 153 ■

 美しい意志など どこにもない身体は
 ただ たわって瞳をつむっている

 ぼくの鼻にかけたフンフンという歌声を
 母親はファンデと一色淡に にごした

 食料は酸素 そう言い切った彼女に
 千年王の訓辞を おしえても無駄だと知った

 上手く言えずにつぐんだ タールの先が
 とがって 天に昇華されていく

 その間 ダンスを踊っていた子豚が

 殺されるところをじっと といっても鮮明に
 見ていた


■ 154 ■

 またあの日がやってくる


 どうしようもなく腕をたらし

 やがて
 Υとともに過去に縛られていく


 うまれたときから

 千回もこうしていたんだ



 そっと
 今さらヤめることすら


■ 155 ■

 ――さあ、汝はこの玉座に坐した。

    逃げ出したいと感ずるか、戦いたいと奮うか――


■ 156 ■

 いまここに 僕がいて

 本当は何十年しかたっていないのに
 千年生きた気になっている


 国境は鉄格子にかこまれ

 人一人

 入れない
 通らない
 出られない


 君を忘れないように

 僕は親指をおさえつけながら唄う


■ 157 ■

 赤く赤く赤く赤く 白い影 紅い月
 赤く赤く赤く赤く あなたの 手のひら
 
 赤く赤く赤く赤く 未来を 潰され
 サクラの散るころ 願いは 途絶えていく
 
 窓辺から見ゆ 黒き樹海の
 遠くカナタヘ 飛び往く鳥は
 この世でたった一つの 罪を
 償う為 産まれてきたのだろう
 
 時間はながれ 千年過ぎて
 どぉして僕は 生きているのだろう
 染まった手首 かかげる鼓動
 十字架の先 笑う偽善者に
 
 世界を侵した「悪」の存在 花びらは枯れる
 
 血でドロドロの グラスにキスを
 醒めてくカラダ とろけてゆく脳
 いつか見た影 死神か神か
 どちらにしても 「生かされている」の?
 
 聖なる光に怯えながら 手首を切り刻み
 
 僕の叫びは聞き届けられない
「今スグにでも死にたいのに……!」
 苦しむ事で償い続ける罪
 ――ブラッドゥネス ダークネス……


■ 158 ■

 千年王の
 墓に立ち

 満月は
 今なお
 朽ちる
 運命にあるのだ

 水没した
 城下町
 落成したのは
 永遠の森

 夜に咲く花をわたり
 踊り明かす蝶と

 戻らない王に
 唄を捧げよう
 強く

 月とともに
 世界の刹那を
 踊り明かそう


■ 159 ■

 ドギツイ色 の 収縮は
 かなり深め で 墜ちる
 あの水瓶の 水 を汲み
 部屋の中に お とす、

『ハァイ千年王。元気かい? ボクは今から君を暗殺に行くのさ
 このメッセイジが届く頃  君は死んでるのかなァ?
 ハハァン?
 ちなみにちなみに暗殺部隊なんて  いないからね
 ボク一人で乗り込むヨウ! ヘイ!  覚悟して待っててねェン?』

 秘密のドア が 開いて
 昔々のボク の 予告状
 今ではボク が 千年王
 殺していた の は秘密


■ 160 ■

 コッペリ コッテリ お外の重圧
 カッペリ ロッテリ 千年のお庭
 タップリ ガッツリ
 ローアン メルデイ 死んでしまったね
 アーカイ マクノウ どうけしの血ノリ

 動かない

 カッペリ コットリ ラッテレ ロットリ
 コッペリ ラッタン テレテレ ノンデリ
 タップリ ガッツリ
 ローアン メルデイ 死んでしまったね
 アーカイ マクノウ おうさまの血ノリ

 動かない 動かない


 動かない



 .




--Presentation by ko-ka--