■ 桜狂酔月夜 ■

 あの 月明かり 忘れない
 あの 微笑みも 瞳の奥へ

 止まらない 胸の痛み
 走り出す この風の向こうに
「彼」が居る 丘の上待ってる
 木々の葉が 揺れていた

 彼の影 薄らいでいる
 見えなくて 悲しかったの

 あの 冷たい手 忘れない
 あの 口づけも 記憶の底へ

 花びらが 降りそそいでる
 立ち止まり 振り返ると其処に
「君」が居た 約束を守って
 満月が 眩しかった

 君の影 薄らいでる
 消えそうで 怖かったんだ

 桜が立ってる
 狂いだしそうだ
 君に酔う この月夜
 愛しさ 見えず泣きじゃくる
 君の肩 抱き寄せられればイイのに

 夢を見られない僕ー…
 夢を見続ける君ー…
 夢の中だけの彼ー…
 夢の外で走り続けるだけの
 あたしを置いて何処へ行くの?

 蛍が跳ねる 夜の終わり

 あの 澄んだ声 忘れない
 あの 日の事は 心の中へ

 忘れない

 覚えてる

 忘れない……忘れない